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2019年7月23日の大崎裕史の今日の一杯

埼玉県久喜市

2019年6月12日、ちょっと遠目の場所に話題になっている新店登場。東北本線の新白岡駅から約2キロ。駅前にタクシーすらあまりない。白岡駅からバスが30-40分に一本出ているようだ。
蕎麦屋さんの居抜きという新店は田んぼの真ん中。最近、こういうシチュエーションを経験したなぁ〜。と思い出してみると岐阜県の「白流」。一軒家で駐車場もそこそこあり(17台)、席数も26と多い。ファミレスのように名前を書いて順番を待つシステム。
開店1ヶ月以上経ってようやく待ちも少なくなってきたか、11時半過ぎ到着で並び無し。(でも食べ終えた頃には外待ちもできていた)
店名の「食煅(じきたん)」は、入力が難しい漢字。「鍛える」の旧字体のようだが出てこないのでコピペ。普通の意味では「食を鍛える」だと思うが、店主はもっと奥深い意味(想い)を持っていた。また、普通に「麺屋」とか「ラーメン」というのは付けたくなかったとも。店主は北海道出身だが、奥さんがこの近くの出身地で場所を選んだようだ。
「麺屋武蔵」の出身でなんと14年もいたらしい。いろんな店舗を回り、店長も何店舗かで経験あり。その前は「えにし」(戸越銀座)にもいたようだ。店名の「もみじ」は鶏を使っているからかな、と思ったらなんと紅葉さん(名字)だった。
なかなか来られないので最初から「特製中華そば」1000円、「塩そば」750円、「つけそば」750円の食券を購入。
まずは「特製中華そば」。スープはさらさらの清湯醤油味。秋田県産比内地鶏・利尻昆布・長崎県産煮干し・伊吹いりこのスープ。麺は自家製で北海道産小麦はるゆたか100%使用の細麺。
具は彩の国黒豚ロースの低温調理チャーシュー、極太メンマ、ほうれん草、笹切りねぎ、きざみねぎ、もみじ型にカットされた昆布(これは珍しい)。特製には豚角煮と味玉が増える。じんわり染みる中華そば。トッピングもスープも麺も幅広い層に受け入れられそうな(すでに受け入れられている)王道中華そば。
続いて「塩そば」。ベースのスープと麺は中華そばと同じ。もみじ型昆布はお麩になり、ほうれん草は三つ葉に変わる。こちらも毎日食べられる味わい。誰もがおいしく食べられる。
「つけそば」。「はるゆたか」「きたほなみ」に全粒粉を加え、麺には海苔と昆布の透明出汁がかかっており、もみじ型昆布がこちらにも。つけ汁は清湯醤油で中華そばよりは味濃いめ。具は、三つ葉、きざみねぎ、チャーシュー、メンマ。
いずれも飛び抜けた印象ではないが、どれもそつなく美味しく仕上げている。さすが武蔵歴14年。女性を中心とした接客スタッフも心地良く、車社会で人気のラーメン店になっていきそう。

お店データ

食煅 もみじ

埼玉県久喜市樋ノ口584-4
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2019年4月末現在約12,500軒、約25,500杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。