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このレビューは移転前のものです。

「醤油らーめん味玉入り ¥900」@麺匠 きくちの写真平日 晴天 13:50 待ちなし 先客1名 後客なし

本日は〝初訪問〟〝無化調〟〝清湯醤油系〟の三大しばりで店の捜索を開始する。昨夜の深酒のせいで昼過ぎまで寝てしまった怠惰な身体を目覚めさせるような清らかな醤油ラーメンを欲していた。

昼営業の時間もあるので遠出は難しく都内を中心に探すも皇居より西の地域の気になる店には訪問済みの店が多いので目先を変えて皇居より東側を狙ってみる。

するとBMしている店のこちらがヒットした。最寄駅からは遠いがレビュー数も多くなく観光地化してなさそうなので即座に決定し家を出る。

移動時間は40分かかるが乗換がないのは格好の条件だ。最寄りの住吉駅からは寝ぼけた体にムチを打って歩いて向かう。大きな橋を渡りながら15分くらいで通り沿いに大きな看板が見えてきた。

ランチタイムは過ぎているので客入りは少なくすんなりと入店。最近は並んだり待つことが当然だったので拍子抜けしたが有難い。テーブル席もある店内をツーオペで営まれている。

券売機が見当たらないのでカウンターに座り卓上メニューから品定めするが内心では醤油ラーメンに決まっていた。悩むのは味玉を付けるか否かのみ。悩んだ末に初期値で勝負を挑むことにした。口頭注文し店内を眺めながら待つ。

卓上にはウンチクや産地説明も置かれていて目を通してみると追加しなかった味玉の卵の産地が秋川牧園となっているではないか。以前こちらの食材を頂いたことがあり、中でも卵の美味しさに感動して以来しばらくは秋川牧園の卵を自宅でも食べていたのだ。それを知っては追加しない訳にはいかず慌ててお願いする。

その他のウンチクも熟読して楽しみに待っていると5分ほどで我が杯が到着した。白磁の受け皿に乗った切立丼の中の姿はシェイプされた飾り気のない表情で落ち着いている。

まずは粒子の大きな鶏油を湛えた渋紙色のスープをひとくち。ウンチクには魚介不使用の動物系100%のスープとあるので丸鷄由来のコクと甘味をイメージして飲んだが先行してくるのは醤油ダレのアタックとキレと酸味だった。その後からフワッと丸鷄が主体の動物系スープの旨味を感じるがカエシの方が強く引っぱる。豚由来のスープもあるが沸かさずに取られた出汁のようで臭みや雑味もないのでキレイな動物系スープだ。

麺は自家製麺で全粒粉の目立つストレート細麺だ。グルテンによる麺の癒着が最初から気になったが自分でスープに泳がせて束をほどいてからいただく。麺の胚芽色からも小麦の香りが出ているかと思ったがスープを予想以上に持ち上げてくるので、スープ味の麺を食べていると思ったのが第一印象だ。強い歯応えはないが噛もうとすると逃げていき、捕らえにくいが噛めばそれに応じて甘味を解き放つ。そして喉ごしも良い。

具材は豚肩ロースの煮豚焼豚が厚切りで入っているが豚肉の旨味は抜けて、味付けはしっかりと醤油仕立てなので旨味より塩辛さを感じる。肉汁を含んでないため若干のパサつきが口当たりを悪くしていた。

メンマは極太ながらしっとり柔らかに仕上がっているが丁寧すぎる下処理のせいで発酵食品の大切な香りも飛んでいた。香りのないものに味を付けようとして塩気が過度になっていた。

待望の味玉だが結果から言うと残念だった。こちらの卵もかなり良質で不自然な色素や旨味は感じなかったが卵本来の味に頼りすぎて味は付いてなかった。高級卵の半熟ゆで卵に思えたのはスープの主張が強すぎるためかも知れない。また秋川牧園の平飼い卵はもっと自然で黄身だけでなく白身も美味しかったので同じ秋川牧園でも生産者が違うような気がした。

薬味の刻み白ねぎはスープ熱で甘く変化し食感も邪魔にならず名脇役。茎は小松菜に見えたが葉先の味はほうれん草のようで新しい品種なのかと思ったがラーメンの青みには向いているかと思った。

中盤からは麺のグルテンが滑りを悪くしていたのでスープで洗い流しながら麺を平らげた。流れ出したグルテンでスープは濁ってしまったが甘みも移ったのではと思いスープを飲んでみたがカエシのキレがさらに増して飲むことは出来なかった。

全てに良質な食材を使っているのは分かったが、それなら塩焼きでシンプルに食べても美味しいわけでラーメンに使うのであればテクニックを駆使してさらなる高みに連れて行って欲しいものだ。

世間にはテクニックに溺れて本来の食材の味を殺しているラーメンもあるので造り手の皆さんにとっては大変難しい問題だと思うが食べ手である私たちが出来ないからこそ高みを知りたくて、それぞれの店を訪ねている事を分かって欲しいと心から願う一杯でした。

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