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「味玉 鯛コク正油らぁ麺 ¥850」@麺処いっ歩の写真平日 曇天 13:30 先客8名 後客3名

〝ニューオープン パトロール〟

午前中に浅草は国際通りに移転オープンされた新店での一食目を終えるとすぐに、前泊してまでの連食計画を立てておいた二軒目のコチラに向かった。

先程と逆ルートのバスで上野駅まで戻ってくると、京成線にて最寄りの堀切菖蒲園駅に着いた。しかし前食の浅草からの移動時間も30分ほどだったので連食スペースがなく駅前で時間をつぶす事にした。人生初の駅前には大手コーヒーチェーン店がなく個人経営の喫茶店すらも見つけられなかったので、仕方なくハンバーガー屋でコーヒーだけを注文して時が経つのを待ちながら新店情報を予習しておく。

RDBのお店情報によると、レビューは少し挙がってはいるがメニューなどの情報がなく謎めいた新店なのだ。それならば、何の予備知識も持たない丸腰のままで初訪問するのも面白いと思い情報収集を諦めた。前食から二時間を経過すると、ようやく小腹も空いてきたので駅前を離れて店を目指した。

すると1分も歩かないうちに開店祝いの花が賑やかに並んだ店先が見えてきた。大きな看板にはデザインされた屋号が描かれ、白ちょうちんや緑の半のれんが目立つ派手な店構えが出迎えてくれた。昼ピークは外して来店したので行列はないが、ガラス越しに見える店内には多くの客人が見られる。とりあえず入店してみるとバッシング待ちの席があるが、ひとまずは外待ち席での待機となった。

屋外のお茶会などで使われる赤い毛氈の敷かれた長椅子に座り待っているが、歩道に置かれているのでバイクや自転車が邪魔をして歩行者の通行の妨げとなっているのが気になった。すぐに片付けが終わり入店の案内がホールスタッフからあると入口左手の券売機の前で、初めてメニュー構成を知ることになった。複数のスープがある中で一番上に設定されていた醤油系の味玉入りのお題をみつけると、他のメニューには目もくれず発券ボタンを押していた。

店内にはカウンターは設けられておらず、一人客でもテーブル席へと案内されると店内を見渡してみる。調理場は奥に独立しているので調理工程が全く見えないので客席を物色してみると、ラーメン屋らしくないバリ風のアジアンテイストの内装が不思議に映るが居抜き物件なのだろうか。新店舗ではあるが真新しさは皆無で、テーブルの天板も汚れが染み込んでいて油っぽく清潔感はない。一階だけの客席かと思ったら二階に上がる階段脇にはカウンター8席との案内があった。しかし本日は稼働している様子がないので、オペレーションが落ち着いてきたら使用されるのだろうか。そんな新店らしくない店内をホールひとりと調理場二人の三人体制で本日は回している。お揃いではないが黒のTシャツを着た男性三人のオペレーションだ。本日の客層は女子高生と母親や、ご近所感のあるカップルなどと複数客が多く見られる。そんな中で広いテーブルで一人待っていると、着席して8分ほどで我が杯が到着した。

その姿は黒釉薬のシャープな鳴門丼の中で、器の形状からタイトになっている液面で窮屈そうに盛り付けられた景色が印象的である。所狭しと並べられた具材たちはバラエティに富んでいて、やや渋滞気味にも思える姿で待ち構えている。そんな液面にレンゲの落とし所を探しながらレンゲを手にした。

まずは器の色調から本来の色みが判断しづらいスープをひとくち。表層にはフライドガーリックのような謎の浮遊物が見られるので、出来るだけ避けた部分にレンゲを沈めた。狙い通りに純粋なスープだけを注ぎ入れる事ができたので、舌と脳をフル回転させて分析しようと試みた。頭の中にはメニューのタイトルに引っ張られて〝鯛〟のイメージがふくらんでいたが、初見では全くと言っていいほどに感じられなかった。代わりに先行してきたのは鶏ガラ由来の動物系スープの香りと旨みで、その他にも四つ足系の動物由来のコクも追いかけてきた。スープがかなりぬるいので味覚は敏感になっているはずだが、本当に微かに感じるとすれば鮮魚系の鯛の風味である。それでも全体の割合からすれば少しだけなので、加えられているとしても極少量の鯛だと思った。その分の魚介の香りをプラスしていたのがスープに浮かんでいた浮遊物で実際にはフライドガーリックではなく、鰹節か鯛節を砕いた欠片だった。確かにこの欠片を噛むと一瞬にして魚介ワールドに引き込まれるが噛んだ時の食感が悪く、その歯応えは卵の殻を噛んでしまった時や、アサリの砂を噛んだ時の感覚によく似ていて不快で仕方なかった。その後は二度と噛まないように注意しながら食べ進める事になった。

麺を持ち上げてみると、箸先にしなだれかかるような柔らかな感覚が伝わってくる。器の形状のせいもあるだろうがスープの量が相当少ないので、スープの中で柔らかい麺が絡み合ってしまっているのは再考の余地がありそうだ。持ち上げた箸先からも真っ直ぐに垂れるのではなく複雑に入り組んで垂れている麺をすすり込んだが、案の定もたつきながら唇を通過するので期待したすすり心地の良さは感じられなかった。それでも必死にすすり甲斐を求めようと何度もすすってはみたが、現れて来たのは麺からのカンスイ臭だった。もはや口当たりの心地良さは諦めて何かしらの個性を探してみると、思いもよらない組み合わせが口の中でさく裂した。それはカエシの利いたスープの塩気と、柔らかい麺が生み出す小麦の甘みが織りなすハーモニーの奇跡だった。すすり心地は悪くても、スープと麺の相性は申し分なかった。

具材のチャーシューは豚肩ロースで仕込まれた煮豚が盛り付けてある。半カットされているので大判ではないが厚みも残した切り方なので食べ応えもあり、味付けもしっかりしているので食べ応えと味わいの両面で存在感をアピールしようとしていた。

追加具材の味玉は全てにおいて私の中では平均以上の仕上がりを見せていたが、提供温度の冷たさだけは好みに反して不本意だった。スープ自体が熱くないので味玉以外の具材たちも冷たいままに添えられているのは、店側の狙いがあったとしても残念であった。

板メンマは無表情と言いますか、ありきたりな味付けなので業務用味付けメンマの袋を開けただけの気がしてならない。この店でないと食べられないといった代物ではなかった。

醤油系には珍しく茹でモヤシが添えてあったが、物足りない麺の食感に時おり交じるモヤシの食感が変化を与えてくれていた。

薬味陣もバラエティに富んだでいて青ネギと白ネギの両者が小口切りにて入っている。青ネギからは清涼感と白ネギからは適度な辛味を感じられて大きな主張はしてこないが、白ネギの食感はモヤシ同様に麺の歯応えの寂しさを補ってくれた。微量に添えられた糸唐辛子は彩り担当だけなので印象的には薄かった。

海苔もあったが後半にはスープに溶け出してしまうような繊細なタイプだった。板海苔は好きだが、ばら海苔は今ひとつの私には溶けた板海苔は、ばら海苔と変わらない姿になっていて終盤のスープの味を変えてしまった。

ナルトは諸事情により今回も口にしなかった。

最終的には麺は大方食べられたが完食とはいかなかった。ラーメンにインパクトを求める事はないが、もう少し麺の茹で加減でメリハリがあれば食べ飽きる事がなかったように思われる。

今回は序盤での不快なガリっとした食感のせいで食欲を欠いてしまったが、たまたまのイレギュラーだったのかもしれない。夜の部では餃子などのサイドメニューとお酒を楽しめる店のようなので、ご近所さんで活気付く光景が目に浮かんでくるような一杯でした。

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